これまで、幾百の景色が通り過ぎたのだろう…
これまで、幾千の距離を走りぬけたのだろう…

04年北海道
05年京都・鳥取・岡山
09年関東〜中部北陸〜近畿

そして2010年
四国への旅を以って、結果的にBJのツーリングは幕を閉じる事となった。


2011年2月4日 早朝
2ストロークのエンジンは前触れもなく停止し、2度と排気する事はなかった。
最終的な総走行距離は22370km…。
BJの物語は、突然に終焉を迎える。


果たして、銀色のアイツは幸せだったろうか…

普通に街乗りしていただけならば、
或いはもう少し長く走れたのかもしれない…。

果たしてアイツは幸せだったのか。
それを考えるのはタブーである…と結論する。

なぜならば、彼と共に駆け抜けた記憶は、
今なお、この心に深く刻み込まれているのだから。


バイクも生きて、走って、駆け抜けて…
いつかは死んでゆくものなのだ…。
人の人生も然り。

たとえ、いつか終わりがくるのであっても
後悔など微塵も残さず、ただひたすら前へ進めば良い…
それは何よりも誇り高き事なのではないか。
それは何よりも美しく尊い事なのかもしれない。


思えばそういった事を、BJは
無言の内に強烈に語りかけてくれたのだと思う…。

7年間に渡る、君のその熾烈な走りに…
鮮烈な生き様に…
凄絶で見事だった死に様に…
感謝と敬意を込めて

ありがとう、BJ



BJ引退記念

総集編・第四夜
2010年〜2011年
遥かなる旅路…編



2010年9月
四国へ旅をする
果的に最大規模の移動距離・日数となった09年の旅・・・

それは、原付通というサイトの復活の狼煙となったのか。

かくして、翌・2010年、4度目の旅企画を構想する事となった。


今回、目的地に据えるのは、過去・未踏の地であった四国

シーズンを少し逸れた9月中旬…実現のメドが立ち、決行さる。




2010年9月14日〜9月21日
※詳細は旅レポ参照のこと

原付通2010 VVV遍路 Septemberと呼称した本企画。

過去・未踏の地である事…
9月半ば〜1週間前後で適当に放浪でき得る距離の場所である事…といった前提のもと

白羽の矢が立ったのが、前述の通り・四国というエリアだった。


当サイトの旅企画の通例として、

まず・企画のタイトルを決める…カタチから入る……といったコトが挙げられる(笑)

今回は、四国を旅する…というコトで、遍路というキーワードを。。。

何故かサッカー・オランダリーグのチーム名・VVVフェンロと掛けて、

VVV遍路(フェ〜フェ〜フェ〜・フェンロ)
と、意味もなく名付けられた(笑)



尚、この年・2010年は、原付通の母体である私のホームページ・Nomotty Zone開設10周年という節目であった

ので、なんとなくタイトルにそれを加えてみたりもする。。。(笑)



旅のスタイルなどは、

昨年までで、ほぼ盤石になりつつあるので、基本的に大きな変化はなし。

積載方法なども、昨年のリアカゴ積みをそのまま採用。

ただ、1週間前後…といった限定された時期の流浪が前提として在った為、

それならば05年の様に、宿泊手段を可能な限り・意識的にテント泊でいこう!といった思惑が頭にあった。



ただ、四国を旅する上での最初の岐路は、その上陸手段であろう。

本土から瀬戸内海という海を隔てたエリアである特性上…車両関係で直接・現地入りする手段は大きく分けて3つ。


●瀬戸大橋or鳴門海峡大橋から上陸

●フェリーで海路から上陸

●広島県・尾道市より、しまなみ海道を経て上陸



…と、こうなるワケだが、自動車専用道たる瀬戸と鳴門の橋は、原付は渡れません・・・(^_^;)

というワケで、原付の場合・自動的に2者択一となるワケで。。。

走行ルートとして、独自の面白さ・魅力のようなモノを感じたしまなみ海道ルートを選択する事となった。


幸い・岡山までの往復は、過去の旅で2度経験積み。

旅の初日〜出だしに、過去の走行データがあるルートを走れる…というのは、非常に心強いものである。



かくして、

国道2号を西へ進路をとり、四国を目指す旅が始まった。




尾道を目指す…

 
2010年9月14日 午前6:53 天候:曇り

今回は相棒のフロントカウル及び・メットに、ジオン公国軍のマーキングを施し、テンションMAX(笑)!
四国へ向けて、いざ・出陣♪
さしあたって向かうのは、四国への直接侵入路となる、しまなみ海道の入口たる・広島県尾道市★





国道2号を西へ向かうのだが、交通量が多くて
なかなか思うように進めなさそうだったので、
一時的に国道43号へルートチェンジ。

途中、なんとなく甲子園球場に立ち寄ってみる。。

ふたたび国道2号

ようやく明石市辺りまでやってきた。
眼前の明石海峡大橋の向こうには、昨年訪れた
淡路島の姿…!

この橋、この後・幾度となく様々なシチュエーションで
眺めるコトになるのだが…?


正午を過ぎた頃、姫路市到着。

過去2度訪問した姫路城に寄り道してみる…が?
なんと、改装工事中…

しかも、空はあり得ないほど曇っております。。。(^_^;)


姫路城を抜ける辺りで、小雨に遭遇。

マクドに避難。
幸い、そう大した降りではなかった。

お昼は、月見バーガー
こうして飲食店などの店内から、外に停めている
相棒を眺めるのが何となく好き。


岡山へ向かう国道2号は、バイパスが割と頻繁に
立ち塞がります。。
その幾つかは、迂回路などで回避。

空を見上げると、立派な入道雲。。だが、
とりあえずもう雨の心配はなさそうだ。

岡山市備前市〜倉敷市に突入!

途中、岡山市内で大規模な故障渋滞?に巻き込まれ、
予想外に時間をロスしてしまった。。。

この時点で、時計は午後5時を過ぎている。
本日の目的地まで辿り着けるか…?


午後6時

岡山県笠岡市
本日の目標到達地点へ、日没前になんとか到着★

翌日にしまなみ海道突破を想定するならば、
初日の行程でここまでくるのは必須だったので、
ホッと一息。胸を撫で下ろす。



笠岡市内
野宿場所候補地として事前にリサーチ済みの
太陽の広場という名の公園に到着。

駐輪場に至る頃にはどっぷりと陽も暮れて、
辺りにはほとんど人も居ない感じだったが、
一応・後輪にワッパはかけときます。
公園内を物色したのち、適度な場所を発見。

大岩のオブジェ?に隠れるようにテント設営(笑)
旅初日…岡山の夜は更けてゆくのだった。。。




 
2010年9月15日 AM 5:30〜
一夜明けて、笠岡市内の太陽の広場にて。
ある程度明るくなるのを待って、撤収!



積載も完了し、しばらくまったりした後・出発★
目指すは…尾道!そして、しまなみ海道。




原付道しまなみ海道をひた走る…


広島県・突入!

写真は、尾道のお隣…福山市内

原付通としては、何気に初訪問の広島県。
本当なら、もっと中心部まで行ってみたかったです。


尾道市・到達!

そして、しまなみ海道・第一の島
向島へ続く橋が眼前に現れた!!

ここから、しまなみ海道突破を目指した
長い道のりが始まるのだった。。。


尾道大橋にて原付・通行料金¥10(笑)
支払い、無事、向島に渡るコトができた。

向島をゆく…
次に目指すは、第2の島・因島!
写真バックに見えるは因島大橋…!
その原付道の入口を探して奔走中!

島と島を繋ぐ橋・そしてその原付道を探す→
渡る→
島内を走る→


この後は、このサイクルをひたすら繰り返す
事になるワケだ。


 
向島-因島を繋ぐ、因島大橋へ続く原付道を発見!橋を渡るべく、側道をせっせと上る。



 
因島大橋を渡る。

この橋は、上下立体構造という、変わった作りになっていた。
橋の上部が自動車専用道となっており、車や大型バイクなどが通行し、
一方・写真の下段が、歩行者・自転車…そして原付が通行する為の道路となっている。



因島大橋の出口付近にあった料金所

無人で、脇にあるオレンジ色の箱に料金を入れます。
原付の通行料金は…¥50(笑)



因島を走る。

島内はコンビニとかも点々とあり、思ったよりも
普通の街みたいだ。


次の生口島へ渡る生口橋が眼前に迫る。

今からあの巨大な橋(...の側道)を渡るワケだ。

生口橋へ続く原付道の入口。

ここは、原付と歩行者・自転車が分けられるタイプの
側道のようだが、ご覧のようにキッチリ表示されており、
非常に分り易い★

生口橋を渡る。
先程とは打って変わって、自動車専用道と並行して
走るタイプ。

すぐ横を、車が凄いスピードで走ってゆきます。


 
生口島の島内を走り、次の大三島へと続く多田羅大橋にやってきた!
ここは、橋の入口付近に例によって無人の料金所があった。
通行料金は、¥100
しまなみ海道走破には、ある程度・ジャラついた小銭が必要である事を改めて痛感(笑)…しつつ、
無事、4つ目の島へと歩を進めるのであった。。。


 
大三島へ上陸直後、
この旅で何気に初遭遇となる道の駅・今治市多田羅しまなみ公園にて小休止。

…と、ここでワンテンポ置いて、気付く。

・・・ん?ちょっと待て。
今・治・市・・・だと?


なんと、気付かぬ間に…広島県と愛媛県との県境を通過していた様だ…(笑)

先の多田羅大橋の途中に県境があった?のに、見過ごしていたらしい…。
記念すべき、四国・侵入の瞬間、カメラに収めそこなうとわ…不覚(^_^;)



 
休憩と昼食を挟んだ後、午後からはいよいよしまなみ海道も大詰めへ…
やってきたのは、次の伯方島へ続く大三島橋
アーチ状の特徴的な橋。
アスファルトにデッカく原付・自転車/歩行者の文字!インパクト大ですね(笑)



大三島橋を渡りきり、伯方島上陸!

橋から島へ下る道路にも、独特の雰囲気?
があって、退屈しません。


伯方島の道の駅・伯方SCパークにて。
伯方の塩ソフト…というのを柄にもなく食す(笑)

ただ、この時より…
お天気がだんだんと怪しくなりつつある。
後の惨事の前触れは既に忍び寄りつつあったのだ…(^_^;)

大島大橋

伯方島より、
しまなみ海道・最後の有人島…大島へ渡る橋。

今回は、橋と橋の間の間隔が短く、あっという間に
次の島へワープできた気分である★

大島側へ渡りきり、そこで眼にしたのは…?!



宿命の岐路…?だった(笑)!
歩行者道・自転車道…そして原付道!

当然、選ぶのは………

原付道!!

己の信ずる原付道?を…
ただ、ひたすら進むべしッ(笑)




遥か遠い道のりをくぐり抜け…

彼方に見えるのは・・・・

しまなみ海道・最後の橋!

来島海峡大橋!!!


来島海峡大橋

しまなみ海道・最後にして最大の規模を誇る
巨大な橋!

ここを渡り切れば、ついに!
四国・本土へ到達するワケである…が、
その入口にて…


またしても、素敵すぎる案内表示が(笑)♪

原付道とは…
走る事と見つけたり!



 
来島海峡大橋を渡る。

橋自体は巨大なんですが、原付が走る事を許される道は・・・・
対向とすれ違うのがやっと…といった、狭さでした(笑)

いよいよ四国へ…その第一歩を踏みしめる時が
迫りつつあり、胸が高鳴ったのをよく覚えています。。。

しかし、ホン、マ 天気悪いやね〜…(^_^;)




遂に、長かったしまなみ海道を突破し…

やってきたのは、
愛媛県・松山市♪

路面電車が独特な雰囲気を演出するこの街へ
立ち寄った・その目的は…?


道後温泉・本館!

名湯と名高い、この公衆浴場で入浴と
しゃれ込む為でした★

しまなみ海道走破の疲れを、
束の間の休息で癒すのだった・・・。


※尚、当時の旅レポで書き残すのを忘れてたんですが、
 この松山市内において、初めて…
 原付のご当地ナンバーというモノに遭遇してテンション上がったりしました(笑)
 にわかに信じがたい?事ですが・・・・・
 ここ松山市では、原付のナンバープレートが
雲の形をしているんです!
 写真に撮りそびれてしまったのが心残り。だがしかし…よそ様のナンバーを撮る…というのも、
 よくよく考えれば、アレですよね…(^_^;)



◆大惨事◆

松山市〜本日の野営予定ポイントへの移動途中。
日没して、お腹が空いたので道すがら飲食店へ立ち寄る。

で、食後…
店先へ出て、唖然。

口をあんぐりと開けて、ただ・立ち尽くす・・・・・



それは、ただ一言…こう呼ばれるものだった……

土砂降りぜつぼう……と(^_^;)






・・・というワケで?

突如・無慈悲に急襲する豪雨に見舞われ、
積荷に若干の雨ダメージを負い、
テンションだだ下がり…

前進か、停滞か…
悩みつつも
幾度か小休止しながら、なんとか
命からがら辿り着いた愛媛県・伊予市
道の駅・ふたみ

到着時刻…午前1:30・・・(^_^;)

半ば、投げやり気味にテントを建てて、
寝袋に包まるのだった・・・

これまで旅してきた中でも、
かつてない程、過酷な1日でありました…







四国を駆ける…!




 
2010年 9月16日

一夜明けて、道の駅ふたみ
まず最初にやるべきコトは…テントの水気を完全に乾かす事!

か・な・り・寝不足気味ではあるが、なんとかその作業と撤収を終え、
準備して出発!
昨日とは打って変わって見事な晴れ模様となったのが、せめてもの救いであった。




それにしても、昨夜はお化けが出そうな漆黒・一色だった海…
お日様が昇ると、ここまで鮮やかに表情を変えるものなのですねェ。。。

朝イチ・海沿いルートは快適そのもの♪
とりあえず四国・最西端…佐田岬半島方面へ向けて疾走します。



昨夜の不眠+疲労のダメージもあった為、当初は佐田岬訪問は見送る…ハズだったのだ・が?
なんと、迂回するハズの道を1本間違えて・・・結局、岬方面へ来てしまったワケである(笑)

こうなりゃ、ヤケクソ! かくして、四国最西端・強行を決し、突き進む。

写真は佐田岬半島名も知らぬ漁港
これから、後方に見える風車を追うように、尾根沿いの国道を突破して突端へ向かうワケであります。



頭上から照りつける太陽に悲鳴を
あげつつ…(^_^;)

遂に辿り着いた佐田岬…!
…の駐車場。


そう。
車両関係が行けるのは、この駐車場まで。
ここから岬の突端…佐田岬灯台までは
己の2本の足で進んでゆくしかないのである。。。



灯台まで歩き始める前に、ちょっと一服。

駐車場からは、その灯台…
そして、水平線上に!

ななな、なんと!
まだ見ぬ九州の姿を垣間見る事が出来た♪♪


1.8kmに及ぶ道のり…主に坂道(^_^;)を、
ヒ〜ヒ〜言いつつ辿り着いた佐田岬灯台♪

四国最西端…到…ちゃ・く…orz

殺人的な暑さで、もはや満身創痍です(笑)





岬の突端より、身を乗り出して眺めると…

駐車場で見た時よりも、
更に近く…そして何故か同時に遠く感じた九州・・・・



いつか、BJと共に九州にも渡ってやる…!

その夢は、その願いは、
かくして惜しくも叶わぬ事となる…
この時は、まだそれを知る由もなかった。。。





道の駅・瀬戸町農業公園
こうして、遠くから駐輪している相棒を眺めるのも好き。

国道197号…通称・佐田岬メロディーライン

佐田岬からの復路である。
白バイの追尾を察知し、辛くも逃れた前後だったか。
この時は、眠気がMAXレベルに突入したのを思い出します…(笑)



佐田岬半島を脱出し、一路・南下する。
写真は、割とお気に入りの1枚。
愛媛県八幡浜市の周辺?の田園

何もないんやけど、ナンか不思議な存在感のある道路
つい何気なく立ち止まってしまった。





愛媛県西予市のとあるビジネスホテル

昨夜の疲労+寝不足
そのダメージを回復すべく、本日は早めに走るのを
ヤメて、正規の宿をとる事にする。

部屋の程度は…
中の下の下…といったトコロだったが(^_^;)
まあ、野宿に比べりゃ天国です。
相棒は階下のガレージに置けたので、安心でした(^−^)

翌日から再び始まる過酷な?旅に備え、
リリンの生み出した文化の極み(笑)・冷房の効いた部屋にて
束の間の休息を楽しむのだった…。






2010年9月17日

一夜明けて、愛媛県西予市。
昨夜の正規の宿での一泊によって、予想以上に体力を回復できた★
山の向こうの靄が気になるが…(^_^;)、とりあえず天気は抜群に良い!
本日の目的地は、四万十川流域〜足摺岬〜などを寄り道エリアに見据えた高知県・南西部!
順風満帆・いざ参る!


 
東南へ向けて進路をとる。
山岳ルートはやがて、国道381号へ・・・
マイナスイオン溢れる、走っていて実に心地よいルートでありました★



 
ついにやってきた!四万十川・流域!!
ゆったりと流れる水面は癒し効果抜群!…ながら、
太陽が照りつける位置は、いずれも凄まじい暑さ…(^_^;)



↑※ロールオーバー効果付き↑
四万十川のほとりを走る最中…
突如、眼の前に現れたのは、沈下橋!
欄干の無い橋を、おそるおそる渡ってみる。
限りなく静かに、透明に流れる水…
そして、背後の山々…
何とも言えぬ清涼感
思わず、渡り切った位置の日陰にて、しばし小休止。



 
出会う景色、ひとつひとつに感動しながら、今度は一路・南へ進路を変える。
四万十川はやがて、巨大な河川へと変貌。
相変わらず天気はすこぶる良い(^−^)


 
野を越え、山越え、海に出る
国道321号…その想像以上に緩急に富んだ南下ルートを更に進む。
目指すは…四国・最南端の岬!ひた走る。



 
西日が眩しくなり始める頃、足摺岬・到着♪
こここそが、四国・最南端!
ジョン万次郎・像に拝謁しつつ、しばし小休止。
しかし…相変わらず・凄まじい暑さである。。。(^_^;)


足摺岬を後にし、西日が傾く海岸線を西へゆく。
走る国道は321号。
本日の野営予定地の海岸へ…
果たして日没までに辿り着けるか!?


 
樫西園地
高知県・南西端付近に位置する絶景の海岸。
辛うじて日没前に到着!
ご覧の様に、ここはため息が漏れる程・メチャクチャ景色が良い場所な上、
展望台付近にて無料キャンプが合法で可能…!という夢のような場所。

他の利用者もなく、完全貸切状態のキャンプ地。
月明かりの中、四万十川を駆ける長い1日は、かくしてゆったりと過ぎてゆくのでありました。




 
2010年9月18日


樫西海岸の夜明け。
道の駅などでのゲリラキャンプと異なり、こういったキャンプ合法地では
気兼ねなしに寝起きできるのが素晴らしい!
というワケで、朝の散歩など楽しんだのち、ゆとりを持って出発。
本日のさしあたっての目的地は…龍馬ゆかりの地・桂浜




 
再び進路はへ向く。
国道56号。ここをひたすら走り倒せば、高知市へ至る。
途中、思いがけずガス欠の危機に瀕した事を追記しておく(^_^;)


 
桂浜
高知県といえばここを避けては通れない?
桂浜・・・坂本竜馬像!!
しかしッ
無念!!!
到着時刻が災い?し、正面からのカットは無情にも逆光で謎の男に。。。orz



 
目的地たる桂浜を制覇し、問題は…
はてさて今日は何処まで走るのか。
何処でストップするのか。
沈みゆく落日の中、出した結論……
室戸岬!!!....の一歩手前(笑)
ライダーズインなる有名な安宿目指し、
またしても?時間との闘いが繰り広げられるのであった。

 
ライダーズイン室戸 PM6:49

日没してしまったが、何とか到着!
事前に電話で問い合わせておいたので、すんなりとチェックイン。
ココが高知県に数カ所・点在するという噂のお宿・ライダーズイン!
トイレとシャワーのありがた味を噛み締めつつ(笑)、まったりと休む。





 
2010年9月19日

一夜明けてライダーズイン室戸の朝。
午前5時〜支度を終えて、入口付近に移動すると2人のライダーさんに遭遇。
ご挨拶したのち、しばし談笑。
こういったライダー宿?独特の雰囲気は久々で、思いがけず楽しいひとときでありました★

尚、彼らをはじめ・昨夜は多くのライダー達が宿泊していたが、
やっぱり原付乗りは私だけ…であった(笑)




 
ライダーズインを出発した後、コインランドリーに寄り道し
溜まっていた衣類を洗濯。
その後、最初に向かったのは室戸岬!
そこで待っていた中岡慎太郎像はこれまでの立像シリーズと違い、
やっとこさ・比較的まともな?写真を撮れてほっとする(笑)
駐輪して、しばらく周囲を散策。しかし、恐ろしくクソ暑い。。。(^_^;)



 
室戸岬を経て、海沿いの国道55号を北上。
一路・徳島方面へ向かう。
途中、超巨大・弘法大師像夫婦岩といったツーリングマップルに
マーキングされている通りの名所・珍所?が次々と目前に現れる。




 
夕陽が西に傾く頃、徳島県は鳴門市へ到達。
やってきたのは、鳴門海峡!

1年前は対岸の淡路島側に立っていたワケで、
こみあげる不思議なデジャヴ感?に大満足♪

尚、ここに至るまでに思わぬ大渋滞に遭遇。
予想外に時間をロス。
さあ、今夜の寝床…ですが、果たして?




 
沈みゆく西日を追いかけるように国道11号をひたすら西へ走り、
遂に四国最後の県・香川県へ到達!
時刻は午後5:34。
地図を頼りに目を付けていた無料キャンプ場まで、あとちょっと…だったのだが?



 
アテにしていたキャンプ場が…、まさかの不発弾。。。orz
花火大会があるから今夜は宿泊不可。

そんな事情で、またしても道の駅ゲリラキャンプを余儀なくされる(^_^;)
マップ頼りにやってきた道の駅・津田の松原
快適とは言い難いものの、どうにか野営は出来そうである。

右は風呂探しの折、走った県道。
陽が暮れると、真っ暗・暗黒ゾーンでビビりました。。。(笑)

飯と風呂にも何とかありつき、寝苦しい中・四国最後の夜は更けてゆくのであります。




 
2010年9月20日

道の駅・津田の松原 AM5:30〜
昨夜 寝てたのは、神社さんの前だったりします(^_^;)

撤収後、地図や資料を広げて作戦会議。
議題は…『如何に効率よく食せるルートを構築するか』…!
何を?
讃岐うどんを!

そう!本日のメインはうどん屋ハシゴ・ツーリング





うどんという名の奇跡


↑※ロールオーバー効果付き↑

三嶋製麺
一軒目に選んだのは、映画UDONのロケ地にも
なった、知る人ぞ知る?名店!
パッと見・普通の民家ですが…!?

釜上げスタイルのうどん!
醤油と卵で一口食せば、
目からビーム出そうな破壊的な美味さ!!
こんなに美味いのなら……
ダシなどいらぬッ!!!


まえば

二軒目は、某誌に紹介されていたまえばさんという
お店。
こちらは、ダシが宇宙一美味いと評判らしいと
聞き、来てみたのだが…?

巨大油揚げに半熟卵のトッピング。
そして、宇宙一のダシ
すすってみると、
おお!これまた素晴らしく美味い♪♪
そして
何よりもカルチャーショックを食らったのは、
蛇口から出るダシ

うどんバカ一代

三軒目は変わった名前のお店です。
ここは、ロケみつという番組に登場したのを見て
やってきました。
ちょっと時間が押し気味だったので、、
急ぎ足で入店!

これが、噂の?釜バターうどん
このお店のオリジナリティーたる一杯です。

釜上げしたうどんにバターと胡椒…そして
ダシ醤油で食す…という斬新すぎるうどん。

カルボナーラっぽい風味でござんした★





↑※ロールオーバー効果付き↑
2軒目と3軒目のハシゴの最中、腹ごなしを兼ねて瀬戸大橋などにも
寄り道しておりました♪




 
讃岐うどんハシゴツーリングを走り抜け、やってきたのは高松港
午後3:30発のジャンボフェリーに、割とギリギリで(汗)滑り込む。
さあ、ここから神戸まで4時間ほどの船旅。
いよいよ四国も見収めです。



 
フェリーの腹に相棒を積み、出港。
遠ざかる高松港に万感の思い。
神戸に着いたら、旅は終わる……のか??




 
高松〜の航海を終え、
PM8:30やってきたのは明石港

え?明・石・港?

あれ?間違えた(笑)?
いやいや、そうではありません。

7:30 定刻通り・神戸港に船は着いたワケですが。。。
旅するテンション、まだまだ下がらず。
ノリで淡路島・周遊を思い立ち、明石−淡路島を結ぶ
たこフェリー乗り場へとやってきた・・・・というワケです(笑)

そんなワケで、四国からの航海を終えたばかりで、再び船に乗る事に・・・
淡路島に待ち受けるのは果たして一体…?
まだだ!まだ終わらんよ!




 
まさかの淡路島・上陸
出迎えてくれたのは、ライトアップされた巨大な明石海峡大橋
それにしてもこの橋・・・
この旅で、陸路・海路・往路・復路…含めて、一体何度お目にかかった事やら。。。(笑)

09年にも野宿した道の駅あわじにテントを張り、明日のラストランに備えて休むのだった。





憂愁の淡路島



 
2011年9月21日
淡路島 道の駅あわじ AM5:30〜


目覚めると、お空は怪しいDeep Purple…(^_^;)
とりあえず、撤収。
昨夜寝ていたのは、明石海峡大橋の真下ですね。



 
道の駅あわじを出発し、淡路島を南下。
走るのは、1年前と同じく国道28号
見覚えのある景色が続く。



 
島の南端・鳴門海峡へとやってきた。
道の駅うずしお
鳴門海峡を挟んで対岸に見えるは、数日前に立ち寄ったばかりの徳島県・鳴門市…♪




 
幾度も四国を名残惜しみつつ、再び淡路島を北上する。
空は徐々に機嫌を直し、やがてガンガンに照りつける太陽が。。。(^_^;)
淡路サンセットライン…。
昨年は夕闇迫る中の強行突破を余儀なくされたこの海岸線。
訪れる時間帯が異なるだけで、抱く印象が著しく変化するのが不思議でした。

 
名も知らぬ海辺
ここにも見覚えがある…。
こんなに良い天気だと、南国にやってきたような気分です(^−^)






再び島の北部へ帰ってきた。
ここで立ち寄ったのは北淡震災記念公園
かの阪神淡路大震災の活断層・野島断層をそのまま保存しているという記念館を見学してゆくコトにする。


野島断層



地面がえぐれ、活断層が禍々しく隆起している。


あぜ道が大きく横にズレている。
大地震の途方もない破壊の傷痕。
断層の断面。
ここに保存されている数々は、模型などではない。
まぎれもなく、実際の破壊の痕…である。







 
野島断層を見学したのち、再び明石海峡へと戻ってきた。
昼飯にアナゴ丼なるものを食したのち、島を後にするべく船着き場へ行くのだが…?




 
たこフェリーに乗船。
淡路島を後にし、明石へ戻る。

さて、このたこフェリー。
結果的に、この時の乗船が最後の機会となってしまったワケである。

2010年11月を以って、船会社が倒産。航路が廃船となっている。
原因はご存知の様に、高速道路の料金値下げの影響によるもの。

本来ならば、2011年3月の航路復帰を目指していたようなのだが、
未だ・その目途は立っていないようである。

そうこうするウチに、高速道路の料金値下げや無料化…といった愚策を政府が撤回。
東日本の震災の現状を考慮して…みたいな言い草だったが。
結局、こういった小さな民間の渡島手段が、国の政策に振り回された挙句・潰されてしまった事実に対して、
おでこの大将はいったい、どう考えておられるんでしょうか・・・・

真っ白な船体に燃えるように赤いタコが踊る船・・・・
時代の潮流に砕かれて消えていった、たこフェリーの無念を私は生涯・心に留めておく事だろう。







 
たこフェリーで本土へ復帰したのち、国道2号を東へ走る。
その中途、神戸市長田区に立つという鉄人28号立像に立ち寄ってみる。

その全長18m!!
台場ガンダムと同クラス!
こちらは、駅前の広場にフツーに立っているので、ご覧の様に至近距離での
ツーショットが可能!!
鉄人28号自体には、個人的にそんなに愛着があるワケではないのだが、
その圧倒的なド迫力にテンション上がりました★





 
神戸〜国道2号を突破し、無事・大阪へ帰宅。

まる1週間にわたる四国の旅は、総走行距離・1645kmという数字を残し、終了。








劇的な?ツーリング企画再開の09年から1年余を経て2010年に
不意に始まって終わった四国ツーリング。


しまなみ海道、灼熱の四国最西端制覇、四万十川流域の静・動感、
海辺の絶景、坂本龍馬ゆかりの地、至高の讃岐うどん
……etc.etc....

いざフタを開けてみれば
1週間という、長すぎず・短すぎない旅期間の中に、数限りない要素が躍動する
まずまず・お腹一杯なボリュームとなったのではないかと思います。

いつか再び四国は行ってみたい!
いや、絶対行ってやる(笑)!
画像類を整理しながら、ますますそう思って止みませんでした。

さて

四国というエリアは、結果的にBJの最後の旅エリアとなったワケであります。

日本全47都道府県・完全制覇まであと15県・・・・とテンション上がる年明けに。
まさかの出来事が待っていたのであった・・・・




2011年
BJ、堕つ
国ツーリングの記憶も冷めやらぬ2011年2月。

ぼちぼち、日本一周という野望を実行に移す……か?とあれこれ夢想していた頃でした。

2月2日 午前7:30
通勤途中の道を走っていると、ウォ・ウオゥォ〜〜ン・・・・・と、異音を放ち、
相棒の速度がみるみる落ちてゆき、遂にはエンジンが停止


突如、襲われた思いがけないトラブルにうろたえる。
咄嗟に脳裏をよぎったのは、『Vベルトが切れた?』という予感。

思えば、これまで超!長距離を幾度も走り続けてきた相棒である。
唐突にどんなトラブルが生じても、或いは仕方がなかったのかもしれない。

とりあえず、仕事をすっぽかすワケにもいかんので、残り1km程を押して歩く。



仕事上がり後に、行きつけのバイク屋さんに電話。
軽トラを回して頂けるように交渉。
お店を閉めてからならば来て頂ける、との事なので、それまでそちら方面に向かって
相棒を押して歩く事に。


普段はスイスイと快走している幹線道路。
その脇の歩道をひたすら押して歩く。

高架道路では、迂回し。
線路にブチ当たると、歩行者用のスロープをゆき、

ただ、ひたすら押して歩いた。
そこに沸き起こる不吉な予感を押し殺して……。




バイク屋のオッちゃんと合流。
所見で見て頂いた所・・・・
『あ〜、これは……多分・エンジン焼きつき…やねェ。。。』

余りの衝撃に開いた口、塞がらず・・・





とりあえず、軽トラに積んできて貰った代車<JOG>に乗り、BJを預かって頂く事に。

『後日、バラして見てみるけど…多分、ピストンとかシリンダーとかイッてるわ。』






〜〜

数日後。
修理する場合の大体の目安が分ったとの連絡を受けて、バイク屋にゆく。

そこには・・・・



 

長い旅路の果てに、疲れ果て…



 

ぐったりと眠りこんでいるかのような・・・・・相棒の姿があった…。




 
クランクケース内部
プーリーなどは取り外され、クランクシャフトがむき出しになっている。
プラグは、エンジン停止の際に共に焼きついてしまったようだ。



〜〜

バイク屋のオッちゃんの説明は…
覚悟していたとはいえ、辛いものだった。

●エンジン内部のピストンシリンダーが経年劣化により破損。修復不可能。
●修理しようと思えば、現在・破損している部品をまるごと交換の必要あり。
 その場合、ウン万円規模はかかる。

●クランクシャフトも同様の劣化がみられ、破損するのは時間の問題
●その他にも、いずれガタがくる部位はどんどん出てくる。




要点をまとめれば、以上のような事…とのコトだった。


オッちゃんには、乗り換えを薦められた。
『愛着があるのは分るが、この調子でドンドンとガタがくる部分をその都度・直してたら、
 将来的に中古なら1台買えるぐらいの値段になっちゃうよ』


…との事。


当然だ。
当然である。

当然、愛着はある。

ないはずがない。




〜〜


大いに悩む。

数時間ほどバイク屋で話し込んだ結果・・・・・・・・


遺憾ながら、BJの引退を決意。
バイク屋のオッちゃんのアドバイスの通り、乗り換えを決めた。

苦渋の判断であった・・・・・。






2010年2月4日
BJ引退。




 
取り外されていたキックペダルを形見として頂く。

廃車寸前の距離メーターは…22370.4km
この数字、忘れられぬものとなりそうだ。。。




かくして、原付ツーリングサイト原付通の黎明期より、全ての中心にいた相棒・BJの物語
幕を閉じるコトとなった。
唐突に訪れた無二の親友との別れは、この上なく悲しく辛いものだったコトに変わりない。

ただ、

冒頭でも述べていたように、後悔は微塵もない。

決してツーリング途中に倒れる事はなく、最後まで力強く走りきったアイツに…

そして、
命が燃え尽きる間際だったであろう、2月のあの日…
通勤途中…あとほんの少しで辿り着ける位置まで頑張って走ってくれたアイツに…

感謝と敬愛を込めて、お疲れ様。ありがとう!


君の事は生涯、忘れません★






一粒の涙のために 石ころはひび割れてゆく

夢ひとつ守れるのなら 砕け散る意味もあるだろう







原付通 総集編





BJ引退記念
ノモッティー&BJ

◆座 談 会◆
其の四
はい!という事で、始まりました。座談会!第4回!
最終回という事で、準備はよろしいですか?
今夜・お送りするのは、私ノモッティーと…

よっこらせっと…。
あ、BJと…
あ、ども。JOGです。
よろしくお願いします★


はい!お二方。今日もお越し頂きありがとうございます。
ど〜でもいいが…
前回から随分と間が空いたモンだねェ…(-_-)zzz
何ヶ月ぶりだ一体?

手元の資料では、前の第3夜が…2月24日更新ですから。
およそ、半年は経ってますねぇ。。。(^_^;)

うぐぅ…ッ
それを言われると辛い…ッ

相変わらず、ズボラな男だ・・・・

ま、まあ。それはとりあえず置いといてですね…。
今回!
遂に総集編も完結!というコトで。
BJ君とは最後の旅の道行となった昨年の四国巡りなんかを
メインに振り返ってみたワケですが。。。
1年前ですが、あの旅。如何でした?

暑かった。
確かに…。
ムッチャ暑そうですね。。。

や…やっぱり?
いやあ、私も暑うござんした。
9月とはいえ、四国の残暑を舐めてましたよ。

あと、白バイに追尾されかけた時は吹いた。

いやいや、吹くトコちゃうやん(笑)!

まあ、そんなこんなで。
後進のJOG君から、引退する先輩のBJ君に何かありますか?

あ、いままでお疲れ様でした。
自分は4ストですが、2スト最終世代の先輩のコト、忘れません!
ゆっくり休んで下さい(^−^)

・・・・・・・・。

はい、ありがとう。
どうですか、BJさん?

・・・・・・・・。

??
では、最後に。
BJさんから後輩のJOG君に何かお言葉を頂けますか?

・・・・・・・・。
…って、BJ…さん?
あれ?…身体が…透けて…?

あ…そろそろ行かなきゃあ…。
お迎えが来た…みたい…だ。

お迎え…って。。。
おい…しっかり…?

悪い…目がもうよく見えねぇんだ……。
ノモッティー…ノモッティーは居るかい…?

ここに居るさ。どうした?

この“キック”…貰ってくれよ。


こ、これって…。お、おい!


あんたに…貰って欲しいんだ……。

…って、お前は矢吹丈か(^_^;)!
まさか、お前…燃え尽き……



あぁ…。
燃えたよ…………

真っ白に………



燃え尽きた・・・よ。


B〜〜〜J〜〜〜!!!
兄さ〜〜〜ん!!!
え? な・に(怒)?
あら?

あれ?

何で…怒ってんの?


勝手に殺すな!
燃え尽きたけど、死んでねえ。


はあ…そうですか…(^_^;)

う〜ん…分らん。どういうコト?

フハハハハハ!
今はせいぜい、4ストを乗り回すがいいッ!
2ストの原付が必要とされる限り、俺は何度でも蘇る!


やはり分らんッ!
ま…まあ、とりあえずお疲れ様★

え・お?
落ちたの?今のでオチ、着いたの?
なんというか…、お疲れ様です。





The End






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