9月16日
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![]() ※地図素材 著作権:白い地図工房 ![]() |
vol.1 逢雨時 vol.2 テント・ホス vol.3 雨は去り…道、誤る vol.4 vol.5 佐田岬 vol.6 灼熱の最西端 vol.7 白い追跡者…! vol.8 ステータス異常・『睡眠不足』 vol.9 宿屋に駆け込む 次回予告 |
天気:超!快晴
ラッ… 『…ん?』 テントの中… まどろむ意識の中… 暗闇の中… 確かに……音が聞こえた。 微かに……音が聞こえた。 パラッ テントの天井に何かが当たる…音…? パラッラッ…パラッ…パラッ… 『ほぅら…また聞こえる…?...』 パラッ…パラッ…パラッ… それは次第に…大きさを増し… やがて… パラ・パラ!パラッパ!… パラララララララララパララララララララ!!!! 『……嘘。』 パラララララララララパララララララララ!!!! 『……また…雨……ですかァ(笑)!?』 パラララララララララパララララララララ!!!! パラララララララララパララララララララ!!!! パラララララララララパララララララララ!!!! パラララララララララパララララララララ!!!! 悲痛な叫びに呼応するように… 雨が激しくテントを叩く…音…音…音…音…音…音... …音…(笑) そして、意識はゲシュタルト崩壊する……(笑) |
AM 4:00 愛媛県・伊予市 |
早朝、道の駅ふたみ。
昨夜、午前1:00頃〜テントを設営し、束の間の仮眠をとっていた矢先…
ようやく、ウトウトしたその矢先の…
午前4時…。
闇の中、テントの屋根に跳ね返る雨音によって、無情にも浅い眠りは妨げられるのだった…(^_^;)
〜
幸い、昨夜遅くに必死の思いで設営したテントは、水はけの良いアスファルト上。
とりあえず、こうしてテントの中に居る分には、自身も・荷物も雨の被害は避けられる…。
外はまだ陽も昇らぬ闇の中…。
懐中電灯を取り出し、マップを開きながら・しばらく様子を見る事にする…。
ほぼ・一睡もできなかったが、さて・今日の予定はどうなる事やら…(^_^;)
半分寝ぼけながらも・テントの中から、まだ夜も明けきらぬ真っ暗な外を呆然と眺める…。
デジカメで写真を撮る事すら、ままならない真っ暗な海岸。
野宿中の雨…
最悪な状況である事は確かなのだが…
一定間隔でパラパラとテントを叩く雨の音…。
しばし耳を傾けていると、不思議と悪い気はしなかった。。
AM 5:30〜 |
午前5時半。
ようやく静かになったので、テントの外に這い出てみる
明け方に再び降り出した雨は幸い、最後の一滴をたらし終えた様で、
ようやく・今度こそ・完全に上がってくれた様ですが……。
問題は…
どうしたものか。このテント…。
内部の荷物は全て無傷ながら…当然、テントの外装部分はズブ濡れである…(^_^;)
畳むにしても、このまますぐに…というワケにはいかない。
いずれにせよ…とりあえず、もう少し明るくなってからか。
幸いここの道の駅。
トイレや水場は確保済みである。。
撤収前に、歯磨きなど先に済ませるコトにする。
〜
洗顔・歯磨き・荷物の整理など一通り終える頃には、随分と明るくなっていたので、
とりあえず、地面にブルーシートを広げ、テントを解体する事に。
AM 6:14〜 |
テントを乾かす作業の図である…(笑)
手順としては、まず…解体前に、テントを揺すって揺すって揺すりまくって(笑)、雨粒を落とした上で…
●写真奥の白い柵に、テントを干すカタチで洗濯バサミで固定する。
●相棒のフロントポケットから雑巾を取り出し、テント表面の水分をひたすら拭いていく…。
●水気を含んだ雑巾を絞る→拭く→絞る→拭く………
●以上の作業をテントの表面・裏面…と、濡れている箇所・全てに丁寧に施す。
●可能な限り・水分を拭きとったら、浜から吹く風と朝日の光で乾燥するのを待つ…。
朝、起きぬけに行う作業としては、幾分・ハードなモノでした…orz
しかも、ほとんど寝てねーし…(苦笑)
まあ、仮にこの辺を疎かにして収納してしまったら、後で絶対!後悔しますんで…仕方なし。
〜
なんとか一通り、後始末(笑)が済んだ頃…一服していると、一人のオバちゃんが通りかかる。
どうやら、海岸のゴミ拾いをされている様子…。
ここで、あまり怪しい素振りを見せると不振がられるか…(笑)
というワケで、こちらから 『おはようございます★』 と挨拶する。
挨拶を返してくれたオバちゃんと、しばらく談話。
『こんなトコで寝てたの? もうちょっと良い場所あったらね〜……』
『雨降ったけん、大変やったろ?』
『まあ、今日からは晴れるみたいよ。』
独特の方言で色々と労って下さる、優しい地元のオバちゃんでした(^−^)
ひとりきり・話をした後、オバちゃんは浜辺へ降りてゆく。
タバコを携帯灰皿でもみ消して、ふと辺りをよく見てみると…
結構なゴミが落ちてます。
勿論、自分の落したモノであるワケがない…が。
さっきお話していた気さくなオバちゃんが遠くでせっせとゴミを拾い集めている姿を見て、
何となく・周囲のゴミを手持ちのコンビニ袋に集めてみた。
まあ、ほんの気持ち程度ではありますが、一晩の寝ぐらを借りた恩返しってコトで★
2010/9/16(木) 午前 6:37 ※ブログに連結
AM 7:47〜 道の駅ふたみ〜 |
思っていたよりもすぐに、テントは ほぼ・完全に乾いた♪
というワケで、積載も完了!
そして!
雨も完全に上がって、空は昨夜とは対照的に超!快晴★★
体調は決して万全とは言い難いが(^_^;)、とりあえず出発する事に。
〜
道の駅ふたみを出て、海沿いを南下するこの国道378号!
マップによれば、夕やけこやけラインと呼ばれる快走路だとか★
常に海岸に沿うように続く道! 気持ちよく快走できます★
と、ここで…本日の予定であるが…。
当初の予定では、この後・四国最西端となる佐田岬へ続く佐田岬半島へ突入し、
周遊した後…、高知方面へ南下…。行ける所まで行く…といった感じに考えていた。
だがしかし!
旅が幕を開けて丸2日…初日より続く野宿スタイルによる体力低下・睡眠不足に加えて、
昨夜の雨が降る深夜の暴走……
明らかに、気力・体力・共に、消耗している現状である。
出発前にリサーチした所、佐田岬へ至る道もかなり過酷な道路らしい。
果たして、この状態で、最果ての岬まで行けるのだろうか…?
否!
今回はムチャせず、佐田岬はパス!迂回して、南下しよう!!
海沿いを走りながら、そう決めたハズ…だったのだ・が?
〜
ロングクラスのトンネルを一本通過し、佐田岬半島の根元辺り。
岬へ向かう国道197号と、そのまま南下する国道378号が交差する地点…
地図でいえば、この辺り…にて。
あろう事か…
吸い寄せられるように、西へ…
国道197号方面へ曲がってしまう…(笑)
睡眠不足でボ〜〜ッとしていたのだと思う。
無意識のうちに…
迂回するハズの佐田岬半島へ続く・国道197号へ来てしまっていたのだった…(笑)
ルートの間違いには、割と早い段階で気付いた…ものの。
のこのこと引き返すのも何か癪である。
『ええい、面倒!どちらにせよ、佐田岬が名勝地である事に変わりはない!!』
『こうなったら、四国の果て迄…行ってくれるわ! ウワーッハハーッ(笑)♪』
睡眠不足ゆえの、ハイテンション…ゆえか(笑)?
意を決して、そのまま佐田岬への経路を直進する事にする。
〜
この国道197号にも、佐田岬メロディーラインという愛称がついている。
最果ての地へと続くこの道路…マップの紹介によれば、
佐田岬半島へ続く尾根上を縦走するメロディーラインは、雄大な景色が広がる。
タンデムツーリングにもオススメルート!
…とある。
確かに!
荒々しい景色が次々と現れては消えていく、爽快ルートだ★
ただ、尾根の上を這うように進むそのゆく手には…大・小・様々な規模のトンネルも数多くあり、
思ったよりも、並走する車も多かったりした。
そして…
幾つかのトンネルを越えるその最中…、ちょっと不吉な現場に出くわす。
とあるトンネルの出口にて…
1台の軽ワゴンが…
なんと…白バイの餌食になっていた…((((;゚Д゚)))
居る…。
こんな最果ての3ケタ国道にも…
間違いなく…
この遭遇によって、油断禁物である事を改めて心に留める事となり…
のちに、自らの身を救う結果になるのだが…?
AM 9:30〜 道の駅・伊方きらら館 |
メロディーラインを快走しながら、やってきた道の駅・伊方きらら館。
道の駅って、つくづく・名前がホンマに個性的ですよね〜(^−^)
みんな、好きなように名前つけてるって感じで…(笑)
で、せっかく逢った道の駅なんで、景色も良い事だし小休止。
トイレ近くのベンチで、タバコに火をつけてしばらくマップを開いたりしていると…?
とある集団に声をかけられる。
松山市在住の20代ぐらいの若い兄ちゃん4人組。
ウチの相棒を見て、
『これで旅してるんですか(゜o゜)?』…と興味を示してくれた(笑)
聞けば、彼らも原付で佐田岬へ行ってきた帰り道だという。
昨夜…雨が止んだ直後の深夜に出発し、
松山市内から佐田岬往復を走り倒してきたらしい(笑)
深夜に…陽が暮れた後はまさに真っ暗であろうこの道を……
佐田岬まで行ってきた…と(笑)!?
そのムチャぶりに爆笑(笑)
たちまち意気投合し、しばらく談笑する。
彼らはスクーター2台・カブ1台・ゴリラ1台 …というバラエティーに富んだ
途中、1台が故障して走行不可になり、ロープで牽引(笑)しながら何とか街まで戻った話など…
そのブッ飛んだセンスと、若さ溢れる行動力に感嘆!!
こちらは、もっぱらソロ専門ですが…
原付でマスツーリングってのも面白そうやな〜★と、興味深く話を聞かせて頂きました★
最後に最も気になる質問をしてみた。
『夜中にこの辺りの道って…真っ暗だったでしょう? 怖くないんですか?』
すると、
『いや。別に…。怖くはないッスよ★』
愛媛県に限った事ではないが、
一般的な地方都市は…都市部をちょっとでも離れれば、とたんに真っ暗な田舎道となるワケで…。
そこに住む人間は、暗闇に対してある程度の免疫があるのでは…?という仮説を
常々抱いていたのですが…。
どうやら、それは実証されたような気がする…(笑)
彼らにとっては、我々が暗い田舎道を無暗やたらと恐れるのは、
滑稽にうつるんでしょうかね〜…(^−^)
ひとしきり・談笑を楽しんだ後、真逆の方向へそれぞれ別れる。
こうした思わぬ出会い?が旅の醍醐味のひとつである事を、改めて感じたひと時でありました★
2010/9/16(木) 午前 9:52 ※ブログに連結
〜〜
AM 11:00〜 佐田岬・駐車場 |
メロディーラインを突破し、遂に辿り着いた佐田岬…の手前の駐車場(笑)!
そう…。
あくまで我々は…、岬へ至る遊歩道の入口へ到着したに過ぎない…!
この駐車場から先、岬・突端部の灯台までの距離…およそ1.8km…!!
当然・車両は進む事叶わず…。
ここからは遊歩道を己の2本の足で進んでゆく意外ないのだ!
看板にさり気なく小さく書かれた一言…がんばりましょう!の文字が、
その遊歩道の険しさを暗示しているようで、恐ろしい…(笑)
遊歩道へ進む前に、とりあえず駐車場内で一服。
水平線の遥か彼方に、九州の姿が…!!垣間見えるじゃあないですか★★
かなり感激です(^−^)★
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そして、今から向かうのは、岬の先端に… | 小さく覗く白い建物…佐田岬灯台である★ |
空を見上げると、昨夜の豪雨が嘘のように快晴と呼ぶに相応しく晴れ渡っており…
ひとたび相棒で走るのを止めると、途端に襲いかかるのは…
決して9月中旬とは思えぬ・凶悪な暑さだった…(笑)
2010/9/16(木) 午前 11:26※ブログに連結
AM 11:25〜 佐田岬遊歩道〜 |
遊歩道入口には、昆布を路上販売している一人のお婆ちゃんが居て、
『灯台まで…普通に歩いて、大体・20分ぐらいはかかるよ』 と教えてくれた。
さて、この駐車場〜佐田岬灯台へ続く遊歩道。
当然、旅出発前のリサーチにて、ある程度の情報は掴んでいた。
曰く…
岬の突端・佐田岬灯台へ至るには、駐車場から先は車両を降りて遊歩道を歩いていく必要があり、
その距離・およそ1.8km…片道20分・しかもそのほとんどが坂道…
これまで原付でのほほんと移動してきた身にとって…険しい道のりである事は既に承知していたのだが…?
意を決して歩きだしてみる…と?
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ぐう… | なんだ…? この… 坂…は… |
ぜぇ…ぜぇ… 歩けど…歩けど… 我が道…楽にならざリ…… じっと… 足をみる……orz |
頭上から、まるで真夏のような強烈な太陽光が降り注ぐ中…
たまらず長袖の上着を脱いで片手に持ち、さらに歩を進めるが…
エンジニアブーツという、山道を歩くには適さない靴も災いし…
徐々に歩は鈍りつつある。。。
ぜぇ…ぜぇ…
俺って…
体力…
ねぇ……(^_^;)
ぜぇ…ぜぇ……・・・
まだ…着かんのか………orz orz orz
〜
更に歩く事、数分…
ゆく手に見えてきたのは…?
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あ…あれは!? | 佐田岬キャンプ場!? |
今回の旅の野宿スタイルという性質上・一応、このキャンプ場もチェックしてはいたのだが…
思った通り…駐車場から結構な距離・離れてます…(^_^;)
ズラリと立ち並ぶバンガローのような建物は、シーズン中ならば有料で泊まれるらしい。
で、テント持ち込み野営は無料…との事だったが。。。
………。
駐車場からここまで…キャンプ道具一式担いで来い…ってか…(笑)?
ムリ・ムリ・無理・無理・(笑)!!
※ちなみに、ここら一帯…岸壁を掘りぬいて作ったような人工的な岩窟みたいな場所が目立って多いので、 気になって後日調べてみると…? どうやら、戦時中に旧日本軍が使用していた要塞?跡らしい事が判明した。。。 また、それらを工事する最中、事故で亡くなった方が複数居られて、近くにその慰霊碑などもあるらしい…。 そんな場所にある…キャンプ場って…どうよ…(笑)? |
〜
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聖域12宮のように複雑に入り組んだ 遊歩道を突破し…(笑)! |
『よう来たのう』 もうすぐか…? もうすぐなのか…!? |
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アテナ神殿…(笑) もとい!! |
『佐田岬灯台』 |
ぜぇ…ぜぇ…
やっと…辿り…つい…orz
AM 11:50〜 佐田岬灯台・四国最西端 |
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佐田岬灯台…真下より。 殺人的な太陽光の凄まじさが お分かり頂けるかと…(^_^;) |
『四国最西端』 制覇…パタリ...orz |
水平線の彼方に…九州は大分県の影が…駐車場よりも、更に近く見えます(^−^)★★
実は私、原付では無論の事…旅行でも、仕事でも、プライベートでも、生まれてこのかた・九州という
陸地に足を踏み入れた事が一度もないんですよ。
なんで、おかしな話をすると…
九州という陸地の存在…これが、日本政府の陰謀?によって巧みに情報操作され捏造された
偽りの存在であり、本当はひょっとして存在しないのでは…(笑)?
などと、サイコな妄想にとりつかれる事もあったり・なかったり…(笑)?
そんなワケで、ここにきて初めて・幻の大地…
いたく感激したワケであります(^−^)★
殺人的な猛暑で朦朧とする中…
いつの日か…、必ず!九州にも渡ってみせる★ と、固く誓うのだった…。
そう、1年前に淡路島・鳴門海峡対岸の徳島県の影に想いを馳せたように…。
2010/9/16(木) 午後 0:26 ※ブログに連結
四国最西端・佐田岬を制覇したのち…、ふたたび遊歩道をひたすら歩いて…(^_^;)
やっとこさ・元の駐車場へ戻ってきた。
この遊歩道…
行き・帰り・往復すると、想像していたより遥かに疲れます…orz
その地形の性質上…往路より、復路の方が坂道が多くなり、より過酷な道へと変貌する事を
追記しておきたいと思います。。。(苦笑)
ペットボトルの水を手に、歩いたんですが…夏場は水分補給しないと、マジで危険っぽい。。。
いや、ホンマに! 何度か死兆星が見えましたから…(笑)
そんなワケで、歩き倒して帰ってきた駐車場…。
出来れば、のんびり休憩してから再び走りたかったものの…?
この駐車場…日陰らしい日陰が見当たらず、どこに居ても強烈な紫外線が降り注いで、とにかく暑い!!
ブログを更新したり、その場にて待機しているだけで、ダラダラと額から汗がしたたり落ち……
気がつきゃ、汗だく!つゆだく!です(笑)
そんなワケで、ほんの少し間をおいた後…佐田岬を後にし、国道197号・佐田岬メロディーライン…つまり・
元来た道を、そのまま戻るルートをとる…のだが?
走ること・数十分…。
往路においても遭遇した、トンネルが頻発するエリアへとやってきた。
今まで数限りなく通過してきたトンネル同様、ここも突入時は片側1車線となるトンネルが
非常に多い。
言うまでもなく、原付でこういったゾーンを通過する際は、常に神経つかうワケで…。
後続車はあるか…
あったとしても、トンネル内で抜かせるワケにはいかない…
即ち…
トンネル内で後続車に張り付かれた場合、出来る限り・迅速に出口に向かい、
トンネルを出た直後に、道を譲る……
…といった、一連の動作が身体に染みついているのである。。
この直後に遭遇した危機は、まさに…!
その原付乗りの心理を逆手にとった?凶悪なワナ…だった(笑)
〜
それは…幾つかあるトンネルの内のひとつを通った際の事だ。。。
………。 またトンネルだ。 いつもの様に、バックミラーで後続車の有無を確認する…。 うむ。今は…居ないな。 しかし、後方からいつ後続車が詰めてきてもおかしくない…。出来れば、なるべく早く… 一刻も速く、通り抜けたい。 そんな事を思いつつ、走る…。 今回は…やけに長いトンネルだ。 ミドル…いや、ロングクラスの下…といったトコロか…(笑) と、 ここで。 自分達の遥か後方から、何かが近づく気配を感じた。 緊張感が走る。 後続車…か? 出来れば、もう少し出口に近い位置なら良かったのだが……。 しばらく我々の速度に付き合って貰う…か…、それとも? 一気に加速してトンネル出るか…さて・どうする…? 様子を伺っていると、 気配の主らしき者の走行音がトンネルに反射して聞こえてくる距離にまで 詰めてきていた…。 ゥルルルル… ヒュルルルルルル……!! 『…! この音…バイクか…。それもかなり大排気量の…?』 現在・我々が走るこの佐田岬メロディーラインは、 ツーリングするのにもってこい!なスポットである。 これまでも当然、大型バイクで行き交うライダー達とも数多くすれ違ってきた。 よって、ここでその1台に遭遇する事も、ごく自然な事である…が…。 どうも、様子がおかしい…。 というワケで 走りながら…深層意識の内において相棒と対話してみる…(笑)
〜〜 再びトンネルに意識を戻し… 急!減速…!! 55…50…45…40......... 速度メーターは、急激にその針をのけ反らせてゆく…。 みるみる縮まる、背後に張り付くUNKNOWNとの距離… やがて。 静かなる追跡者は、ようやく我々のバックミラーにその正体を垣間見せた…! ![]() ※画像はイメージです(笑) その者…道交法の守護者にして、反則金をもたらす者…!! 青い紙(笑)を携えて日本全国あらゆる道路に出没し… 見る者全てに恐怖と嫌悪を抱かせる……白き悪魔……!! 白バイ!! 〜 彼は、我々が追尾されていた事に気付いたのを知ったようだ…(笑) こちらが急減速してバックミラーを覗うと? 『チッ!運の良いヤローだ…!』とでも言わんばかりに、 Uターンして再び・後方へと消えていった…。 ……。 おい、白バイの旦那。トンネル内でUターンって……正気か(笑)? かくして、この旅始まって以来の?危機を辛くも回避した出来事であった…。 |
先ほど触れたように、現在我々は…通ってきた佐田岬半島の道・同じルートをそのまま逆に辿って、ひとまずは…
午前中に道を間違えた地点(笑)まで戻っているワケである…が。。
来る時も通過した、この佐田岬メロディーラインと呼ばれる道。
奇しくも、岬の遊歩道と同じく…
行きは下りが多かったルートが、帰り道は急勾配の上り坂がやたら多いルートに変貌します…(笑)
ウォオン・ルオォォォンン……ッ!!と苦しそうに悲鳴をあげる相棒に、
『頑張れ!が・ん・ば・れ〜〜〜!!!』と絶叫しながら、走る…。
箱根クラスか、それ以上かもしれん…。この坂…(笑)
PM 2:00〜 道の駅・瀬戸町農業公園 |
そんなワケで、この暑さもあるし…空冷というエンジンの性質上・あまりムチャさせるワケにもいかず、
往路でも立ち寄った道の駅なんかでも適度に休息をとっていたのだが…?
その休憩時…地図を開きつつ休んでいる際……
ぼちぼち、半島の…半ばぐらいか……
あと…半分…ン……・…ZZZzzz......(-_-)zzz
はッ!?
あかん!!
ヤバい!!
今…!!一瞬…
!!!
ヤバい…ムッチャ眠・い!?
…。
そう、旅の初日〜昨夜の深夜走行など……度重なる寝不足日程が、そろそろ体力に限界を
もたらそうとしていたのだ…(^_^;)
朦朧とする意識の中…
あかん!寝たらあかん!!
しっかりせい(笑)!!…と、自らに檄を入れる。
全身生身で走る2輪で居眠り運転など、普通はあり得ないと思うのですが…
この時は、走りながら・いつイビキをかいてもおかしくないような危険な状態でした。。。(^_^;)
今日はあまり長距離走れなくても、それは致し方なし…
ただ・とりあえず、佐田岬半島を脱出して…近くの町ぐらいまでは行かねば…。
何度も自身に『寝るな!寝るな!』と自己暗示を施し、何とか再び出発する…。
状態としては…完全にアレだ…。
ステータス異常・睡眠不足だ(笑)
今、メニュー開いたら、多分こんな具合かも…(笑)
万能薬が欲しい…(謎)
場面は飛んで…
PM 5:00〜 愛媛県・西予市 |
佐田岬半島を後にし、午前中に道を間違えた地点(笑)まで戻ったのち…
ルートは、県道25号経由で国道56号を通過し…
愛媛県中南部に位置する、西予市という山間の小さな町へ辿り着いていた。
さて、ここで脳裏をよぎるのは…当然、今夜の寝ぐらである。
昨夜・一昨夜・と、宿は当初の予定通り・2日間…野宿で過ごしているものの…。
当たり前ではあるが…体力全快させるに至っていない。
先に書いたように、完全に睡眠不足でフラフラの状態…。
更には、
昨夜・大雨に降られた挙句に深夜に至るまでウロウロした事…
本日・佐田岬灯台へ続く過酷な遊歩道を歩きまくった事…
などが、確実に体調に響いてきているのは明らかで…
満身創痍といっても過言ではないのが現状である…(^_^;)
既に、陽は傾きかけている。
1日の始めには、今晩も例によって野宿に向きそうなポイントないし道の駅なんかを探しながら移動する事を
なんとなく予定していて…、
現在も、まだ完全に日没に至るまでは若干のゆとりがある…のだが?
流石に、今から更に先に進むのも…ちょいしんどいなァ……
さて、どうしたもんか…。
と、西予市内の国道56号を下っていると…!
突如…道の左端にあった小さな看板の文字列が視界に飛び込んできた…!!!
それは…さながら…
今夜の寝ぐら…どうすっかな〜?
という自分の問いに、ストレートに答えてくれたように、網膜に飛び込んできたのだ(笑)!!
ビ ジ ネ ス ホ テ ル ● × ← この角左 |
な…なんだってぇぇぇ(笑)!?
勢い余って、一度通り過ぎてしまったのだが…すかさずUターンする(笑)!
そして、確信する…!!
己の内なる声が言っている…!!
天の啓示は下された…!!
今夜は…ここに…泊まりなさい と…(笑)!!
看板の案内に従って路地へ折れると、その宿はすぐに見つかった。
さっそくフロントにて確認してみると、部屋はあるらしい♪
で、一泊のお値段が…5000ギル(笑)。
まあ、高くも安くもない…一般的なビジネスの相場ですが。
体力低下に加えて、ステータス異常を抱える身にとって…迷う余地はなかった(笑)
※ちなみに、偶然にも…ひとりの遍路・装束に身を包んだ年配のオッちゃん一人と
ほぼ!同時刻にチェックインした(笑)
〜
部屋は、こんな具合。
ちょいと古いが…まあ、こんなもんか?的な…フツーの部屋。
ただ…仰天した…というか。ひとり爆笑したのが…。
窓を開けようと思って、カーテンを開けると…
隅の方にクモの巣張ってるよ…(笑)!!
部屋の掃除とかテキトーすぎな件(笑)!!
バスタブはほこり被ってるし…
ポットからお湯を注ぐと、小さな羽虫が混じってるし…(^_^;)
呆れるのを通り越して、無性に笑えてきた(笑)
やる気ゼロやん!……と(笑)
まあ、こちとらストイックな旅を続ける身なんで、
寝床と風呂さえ、キチンと確保できりゃ文句ありません(笑)
〜
かくして…
凄絶な雨との闘いの名残りによって幕を開けた旅の3日目は…
掟破りの?宿屋到着によって、ようやく終わろうとしていた。。。
思いがけず遭遇したこのビジネス。
程度はアレだが(^_^;)、満身創痍でさまよっていた我々には、救世主のように思えてしまう。
ケータイのバッテリーを気にしなくていいなんて……
素晴らし過ぎる…(笑)!
荷物を置いて近場のコンビニへ軽やかに外出できるなんて……
ファンタジー過ぎる…(笑)!
そして…!
何人にも侵されざる領域…(笑)…屋根・壁・ベッド・風呂………!!!
そのありがたみを改めて噛みしめながら、束の間の休息を楽しむのだった…。
愛媛県・伊予市〜佐田岬半島<往復>〜西予市
走行距離:163.3km
総走行距離:595.7km
![]() ビジネスホテルでの快眠によって2日間に渡る睡眠不足を 解消し、体力も全快したノモッティー。 次なる目的地は日本最後の清流と四国最南端! 順風と共に走る中、全身で感じる大自然の空気は、一昨夜の 絶望をチャラにしてお釣りが来るほど爽やかなものだった…! 突如・眼前に現れる沈下橋…! 最南端で待ち受ける謎の男…ジョン・万次郎…! 落日に彩られる太平洋と岩礁…! 3日目にして、ようやく高知県に辿り着いた時、改めて2人は 四国の広さを痛感する…!
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